ランクアップ 岩崎裕美子社長(1)自身の悩みから生まれた化粧品が大ヒット
「ええっ、私は台所用洗剤で顔を洗っていたの!? 食器洗いの時には手荒れを防ぐためにゴム手袋さえつけるのに!」
石油系合成界面活性剤は汚れ落ちが抜群だが、皮脂やタンパク質まで洗い流してしまうため、肌の弱い人や乾燥肌の人にとってはトラブルの原因になりやすい。
クレンジングはメークさえ落とすことができればいいと、化粧水や美容液ほどにはこだわらない人は多い。そこに盲点があることに、岩崎は気づいたのだった。
汚れ落ちの良さをアピールするために、肌に負担のかかる成分を平然と使っているメーカーは少なくない。それならば、肌に優しい化粧品を作りたい。
岩崎は37歳の時にランクアップを設立すると、早速、理想の化粧品作りに取りかかった。
成分は厳選した。肌に負担がかからないように、着色料、合成香料、鉱物油、石油系合成界面活性剤、エタノール、パラベン、紫外線吸収剤の7つの添加物を排除した。
特に力を入れたのが、肌荒れのもとになっていたクレンジングだった。