100時間カレー 米田周平社長(3)「カレーハウスCoCo壱番屋」1強の市場に狙いを定めた緻密な計算

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「ものを生み出す」にあたって、数ある外食産業の中から「カレー」に決めたのは、米田周平氏とベンチャー・リンク時代に同僚で現在はアークス(100時間カレーの運営会社)の専務取締役を務める素谷滋氏の存在がきっかけだ。同僚だった頃に「いつか一緒に事業をしよう」と話していたという2人。数年後に再会した素谷氏はアークスに入社した。

「ベンチャー・リンクで焼き肉店を担当していた時に、素谷がまかないに和牛の端材を使ったハヤシライスをよくつくってくれたんですが、それがすごくおいしかったんです。あの味は絶対に支持されると思って素谷とハヤシライスの研究を始めました。ところが、当時いた8人の社員の中にハヤシライスを知らない人間がいたんですよ……」

 馴染みの薄い料理では大きな成長が見込めないと感じた米田氏。そこで着目したのがカレーだった。理由はカレーが好きな食べ物ランキングで常に上位に入る国民食であること。それにもかかわらず、外食産業としては壱番屋が運営する「カレーハウスCoCo壱番屋」の1強で、ラーメンや丼物に比べて市場規模が小さいことにあったという。

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