新NISAの投資信託「基本のキ」…お金に働いてもらい、毎月1万円積立で年利3%→20年後には330万円に
商品の選び方は?
では新NISAのもとでどのように投資信託を選ぶか。国内で運用されている投資信託の数は6000本近くあるが。
「新NISAのつみたて投資枠の対象商品は、しっかりと分散投資されており、手数料が低く、運用が安定している商品が選ばれています。まずは、対象商品の中から選ぶといいでしょう」(向山氏)
かつて販売手数料(購入時手数料)目当てに販売会社が別の投信を次々にすすめるという短期の「回転売買」が問題になった。このため投信のマイナスイメージが広がったとされる。新NISAのつみたて投資枠の対象投信は、ノーロードといって購入時手数料が無料になっている。
今や販売会社を選ぶのではなく、対象となるファンド(投資信託)をまず選び、それを売っている販売会社を選ぶ流れになっているのだ。
「対象商品はインデックスファンド、アクティブファンド合わせて280本ほど。その中から自分の好みに合うものを選ぶわけですが、選ぶのが難しければ全世界株式型(オール・カントリー)に分散投資するタイプもいいでしょう。あえてつみたて投資枠対象外の投資信託を選ぶメリットはありません」(向山氏)
証券会社などが発表している“投信の人気ランキング”が当てにならないことも指摘されている。これまでの運用実績とは関係がない販売実績に過ぎないからだ。
毎月配当の投資信託も新NISAの対象外である(隔月分配型はある)。毎月配当が確約されていると、元本から取り崩されてしまいファンド規模が縮小するリスクがある。そうなれば、長期保有による資産効果やリスク軽減効果が薄れてしまう。
■ファンドの純資産額は100億円以上を基準に
ファンドの純資産額は100億円以上を基準にするなど大きなファンドのほうが安心だ。また投資信託はすでに複数の銘柄で構成されているので、投資信託自体を何本も持つメリットは低い。
気になる投資信託について詳しく知りたい人は、販売会社などが公開する目論見書や運用報告書などにも目を通してみることだ。