日経平均4万円突破で…ETF人気に変化は起きるのか? 日本の株高を支えるのは海外マネー
ETFは低コストで使い勝手がいいという理由で、近年、世界的にマーケットが拡大し、23年末で残高は11.39兆ドル(約1600兆円)に達している。
ただ、最近まで日本株は不人気で、海外のアクティブ投資家は日本株保有比率を低めに抑えていた。ところが、日本の円安進行や中国経済の低迷が大きな要因となって、日本株が見直され始めた。円安による割安感だけでなく、中央銀行=日銀の金融緩和策やデフレ脱却機運、さらに企業の好業績なども重なって「日本株、買いじゃないの?」となったわけである。機関投資家は日本株の持ち株比率を「中立」まで引き上げている。
では、4万円突破でこの構図は崩れるのだろうか。世界的な暴落や中国株式市場の好転などがあれば話は別だが、34年ぶりだ、4万円だと聞いても海外勢はピンとこないし、日本国内の投資家ほど警戒感は持たないだろう。株式市場版「インバウンド需要」はしばらく続くとみている。 (丸)