リゾートバイト最新事情(前編)どんな働き方がある? 儲ける秘訣は? シニア世代も注目
鈴木将人さん(グッドマンサービス)
かつてはいわゆる「住み込み」と呼ばれ、男性が中心だったリゾートバイト。しかし近年は、そのイメージが一新されつつある。観光地のホテルや旅館に住み込みで働くリゾートバイトに若者からシニアまで幅広い世代が注目している。一体どんな仕事があって、どんな働き方ができるのか。そしてもうける秘訣は? 人材派遣会社グッドマンサービスのリゾート第1営業部長・鈴木将人さんに、リゾートバイトの最新事情を聴いた。
■2000年代に入り「リゾートバイト」の言葉が浸透
リゾートバイトとは、全国の観光地にあるホテルや旅館などで短期間働く住み込み形式のアルバイトのこと。鈴木さんによれば1990年代から存在していたという。しかし当時は「住み込み」という言葉が使われることが多く、あまり良い印象はなかったという。
「住み込みに代わり、2000年あたりからリゾートバイトという言葉が広まり始めました。バイトと付くことで、若い世代にも抵抗なく受け入れられるようになったのです」
最近では、リゾートバイトが若者の「自分探し」の場としても注目されている。鈴木さんによると、「親から自立を促されアルバイトを選ぶ新卒や、就職したものの仕事が合わずに辞めた人といった、できる限り早く自立をめざす人が職を得るためにリゾートバイトを選ぶケースが多い」のだとか。比較的時間の融通がきいて、自分に合わないと感じた場合も短期間なので任期を満了しやすいリゾートバイトは、自分に合った仕事を見つけたいと考える若者にとってはうってつけなのだ。
■応募者の女性比率が急増中
バブル景気真っただ中だった1990年代、リゾートバイトは短期間でまとまった金が稼げるという経済的な理由から男性が大多数を占めていた。しかし近年は様相が一変。応募者に占める女性の割合が急激に伸び、グッドマンサービスでも同様の傾向がみられるという。
「かつては圧倒的に男性が多かったのですが、今は女性の割合が増えてきています。住み込みという環境が女性にも受け入れられるようになったのは大きな変化ですね。弊社でも、募集情報に男女比率を明示するなど、女性が選びやすい環境づくりに力を入れているところです」
年代別に見ると、リゾートバイトで働く人の70%が10~20代で、残りの30%が30代以上だという。