トヨタ本体でも不正発覚でGDPにまた打撃?今年1~3月期マイナス成長はダイハツの不正も一因
「開発サイクルが短くなっているうえ、人手も減っているため、過去のデータを利用するということが起きている。結果として事故につながらなかったという慢心も蔓延している」(経済ジャーナリスト・井上学氏)
不正があった現行生産車は即座に出荷停止だ。ホンダとスズキは現在は生産されていない車種だが、トヨタ3車種、マツダ2車種、ヤマハ1車種について国交省は出荷停止を指示した。
これで気になるのがGDP(国内総生産)への影響だ。今年1~3月期のGDPが2四半期ぶりのマイナス成長となった一因として、ダイハツなどが不正発覚を受けて製品の出荷を止めたことが、車の消費や設備投資に影響したと解説されているからだ。
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トヨタは当面、2工場の計2ライン(年間13万台生産)を止める。調査は6月末までかかり、仕入れ先1000社以上に影響が出る可能性がある。
「不正があったダイハツでは、車種によって生産停止期間は4カ月~1年だった。今回はどの程度になるのか。3カ月くらいだとしても、4~6月期や7~9月期のGDP、下手したら年間GDPにもマイナス要因となるでしょう」(井上学氏)