中国で相次ぐ無差別殺傷事件の背景に国内経済の悪化が? 外務省の元アジア大洋州局長も指摘
「現在の中国は不動産バブルがはじけ、アリババなどこれまで中国の牽引役だった企業に(市場の地位を乱用したとして)共産党からの規制が入り、海外からの投資が逃げてしまいました。年間1000万人が大学を卒業しても20%しか就職できないといわれていましたが、今ではそれ以上と思われます。そうした経済的、社会的な不安要素が一連の事件に結びついている可能性が考えられます」
中国政府側もそのような「人民らの不安要素を重々承知している」と薮中三十二氏は続ける。
「中国は経済の立て直しに必死になっていますが、アメリカからは半導体などに対する相当厳しい制裁を受けています。それに、トランプ前大統領の復帰により、米中関係においての不確定要素はますます高まっている。経済を立て直し、人々の根本的な生活面が改善されない限り、今後もこのようなこと(事件)が起こり得るかもしれません」
トランプがますます中国を追い詰めるのか。
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トランプ次期米大統領の政権人事に内定している面々を見ると、ひと癖もふた癖もある人物ばかり。果たして空中分解せずに済むのかどうか。●関連記事『【もっと読む】気になる米トランプ新政権の行方…“スネ傷”の面々が続々と閣僚内定のトンデモ人事』で詳報している。