トランプ「会ってもいい」に潜む罠…大統領就任式前の日米会談、石破首相にこれだけのリスク
何を要求してくるか未知数
問題は、慌てて会うことのリスクだ。アメリカの次期大統領と会うのに、ただ会って「よろしく」というわけにはいかない。なにかしら「テーマ」を設け、話し合うことになるのは間違いない。
準備不足のまま会談してしまえば、アメリカ製品の関税の引き下げや、防衛費の増額などを吹っ掛けられることもあり得る。その時、日本政府はどう応じるのか。対応次第ではトランプが激怒して日米関係が悪化する恐れもある。
国際ジャーナリストの春名幹男氏がこう言う。
「これまでの行動から見ても、トランプ氏は何を要求してくるか未知数なところがあります。日本としても慎重にならざるを得ず、石破さんも余計なことを言わないようにしているように見えます。大統領に就任すれば具体的な政策が発表され、相手の出方をうかがうことができますが、その前に会談するのはリスクが大きいと思います」
日米首脳会談を行ったら、石破首相は、来年1月に召集される通常国会で、会談が成功だったのか、失敗だったのか、厳しく追及されることになる。早期の日米会談は、政権の命取りになる可能性がある。
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