有権者に線香配布の自民・茂木敏充大臣 議員辞職から逃れられるのか?
■小野寺防衛相は同じ疑惑で議員辞職
政治資金に詳しい神戸学院大の上脇博之教授はこう言う。
「野田大臣の説明は『類推』の一例にすぎません。秘書が持ってくれば、受け取った側は茂木さんからだと簡単に類推できる。誰からなのかよくわからないのに、ものを受け取りますか。渡す方も受け取る方も『茂木さん』と認識していたと考えるのが自然です。実は茂木さん、最初に週刊新潮に手帳配布の一件が報じられた昨夏、手帳についての政治資金収支報告書の記載を複数年分で訂正しています。本人ではなく『政党支部』からの寄付とすれば逃げられると考えたのではないか」
確かに、収支報告書(2015年と16年分)を見ると、茂木大臣の資金管理団体に手帳購入とみられる「資料代」という100万円超の支出があり、その資金管理団体から政党支部に「冊子の無償提供」として同額が寄付され、寄付された政党支部が同額を支出(配布)したと追加訂正されている。
かつて1年生議員だった小野寺防衛相は、名前入りの線香を選挙区の有権者に配って、議員辞職している。こうしたことから、30日、希望の党は茂木大臣に議員辞職を求めた。立憲民主党など他の野党もさらに追及するという。茂木大臣は逃げられるのか。