農相・法相の後任人事でも石破カラー封印…「党内融和」優先に世論ますますがっかり

公開日: 更新日:

自民党重鎮への配慮も

 鈴木氏は裏金事件を受けた政治資金規正法の改正で、党の作業チームの座長を務めた。その際、野党案について「再発防止と自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっている」と言い放つ厚顔ぶりを見せ、話題になった。

 鈴木氏は元財務官僚。そして何より、今も自民党で唯一存続する派閥・麻生派に所属している。

「要は、2大臣の交代人事は、岸田前首相、麻生党最高顧問、森山幹事長ら重鎮の顔色をうかがい、さらに旧安倍派にまで配慮した人事になっている」(前出の自民党関係者)

 先週2日、就任1カ月の石破首相を激励し、岩屋外相がこう発言していた。

「国民の納得と共感が大事だ。マイナスの評価を受けた1カ月の反省を踏まえて、石破カラーをしっかり出す政権運営を心掛けて欲しい」

 衆院選の大惨敗や内閣支持率の急落は、世論の失望を如実に表している。石破首相自身も選挙後の会見で「党内論理優先が厳しい結果につながった」と反省の弁だったが、新たな閣僚人事を見てもこれまで通りの「党内融和」「内輪の論理」が優先。これでは、世論は離反するばかりだろう。

  ◇  ◇  ◇

 石破首相が総裁選や衆院選で掲げた「ルールを守る」のスローガン。有権者の中には期待を抱いた人もいただろうが、ふたを開けてみれば、姑息なルール破りのオンパレード。●関連記事『【もっと読む】「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ』で詳報している。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動