農相・法相の後任人事でも石破カラー封印…「党内融和」優先に世論ますますがっかり
自民党重鎮への配慮も
鈴木氏は裏金事件を受けた政治資金規正法の改正で、党の作業チームの座長を務めた。その際、野党案について「再発防止と自民党の力をそぎたいという政局的な話がごっちゃになっている」と言い放つ厚顔ぶりを見せ、話題になった。
鈴木氏は元財務官僚。そして何より、今も自民党で唯一存続する派閥・麻生派に所属している。
「要は、2大臣の交代人事は、岸田前首相、麻生党最高顧問、森山幹事長ら重鎮の顔色をうかがい、さらに旧安倍派にまで配慮した人事になっている」(前出の自民党関係者)
先週2日、就任1カ月の石破首相を激励し、岩屋外相がこう発言していた。
「国民の納得と共感が大事だ。マイナスの評価を受けた1カ月の反省を踏まえて、石破カラーをしっかり出す政権運営を心掛けて欲しい」
衆院選の大惨敗や内閣支持率の急落は、世論の失望を如実に表している。石破首相自身も選挙後の会見で「党内論理優先が厳しい結果につながった」と反省の弁だったが、新たな閣僚人事を見てもこれまで通りの「党内融和」「内輪の論理」が優先。これでは、世論は離反するばかりだろう。
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石破首相が総裁選や衆院選で掲げた「ルールを守る」のスローガン。有権者の中には期待を抱いた人もいただろうが、ふたを開けてみれば、姑息なルール破りのオンパレード。●関連記事『【もっと読む】「ルールを守る」石破自民が早くも破った…会派入り要請した萩生田氏、平沢氏を「党所属議員」と扱わないインチキ』で詳報している。