自民大物18人が“ただの人”に…武田良太氏ら大臣経験者が続々落選、現役閣僚2人は比例復活もかなわず
「厳粛に国民の審判を正面から受けざるを得ない」──。衆院選の落選が確実となり、無念さをにじませながら語ったのは自民党の武田良太元総務相だ。福岡11区から出馬。序盤の優勢から一転、終盤にかけて失速し、日本維新の会の新人・村上知信氏に敗れた。裏金1926万円で比例復活の道を絶たれ、国会を追われることになった。
武田氏は2003年の初当選以降、連続7回当選の猛者だ。所属した旧二階派の事務総長として、ボスの二階俊博元幹事長の覚えもめでたく、党総裁選後に副総裁に就き復権した菅義偉元首相にも近い。また、同じ福岡選出の麻生太郎元首相とは長年、地元政界で対立し、「犬猿の仲」で知られる。
裏金事件の逆風をはねのけ、総裁選を機に影響力に陰りがみえる麻生氏に代わり、福岡のドンの座を狙う目算だったが、選挙に落ちれば「ただの人」である。