4位浮上ヤクルト 「6連勝」&「セ打撃3部門トップ」の秘密
18日現在、チーム打率(2割8分8厘)、本塁打(50)、得点(230)の打撃3部門でセのトップを走るのは、首位の広島でもなければ巨人でもない。この日の中日戦に勝って6連勝、4月7日以来の4位に浮上したヤクルトだ。
振れているのは15本塁打のバレンティンに限らない。この日一発を放った山田は同僚の畠山に並ぶ6号。雄平は7本、川端は5本の本塁打をかっ飛ばしている。
6連勝中の1試合平均得点は7.5点。といって、やみくもに一発狙いで振り回しているわけではない。象徴的なのがこの日の打撃だ。
■逆方向へつなぐ意識
中日の朝倉に対し四回まで無安打も、五回以降放った8安打中7本までが中堅から逆方向への当たり。引っ張りで結果が出なければ、おのおのが逆方向につなぐ意識を持って打席に入っている。例えば右打者の山田も右方向へ打つ技術を手の内に入れてからボールの見極めがよくなったという。
もっとも、チーム防御率(4.72)と失点(215)は、いずれもリーグ5位。特に防御率は首位広島(3.41)と1点以上の開きがある。打線が点を取るそばから投手陣が点を吐き出していては、成績が振るわないのも当然といえば当然。6連勝中の1試合平均失点は3.3点。どちらかといえば打ち勝った試合が多かった。「いい攻撃ができた。いつもこうとはいかないだろうけど、交流戦も似たような気持ちでいきたいね」とは試合後の小川監督だが、打線は水物。小川監督も言うように「いつも」打ち勝てるとは限らない。交流戦では投手陣の踏ん張りが欠かせない。