<第28回>フィギュア選手の等級とスケート靴の秘密
【連載】 鈴木明子 スケート人生「キス&クライ」
今月上旬からフィギュアのシーズンが開幕しました。今週からはフィギュアをより身近に感じてもらえる話題をご紹介していきたいと思います。
今回はフィギュア選手の「等級」と「靴」に関するお話です。
フィギュアの日本人現役選手は誰もが「級」を持っていることをご存じでしょうか。
フィギュア選手のランクは初級から8級までの9段階で分けられ、初心者は「初級」からスタート。各級ごとのジャンプやステップの課題をクリアしてテストに合格すると、1級、2級と進級していく仕組みです。
日本で行われるスケート大会に出場するためには、その大会のレベルに合った級が必要です。例えば、日本代表クラスで全日本選手権や世界選手権、グランプリシリーズに出場するためには7級以上を保持していなければなりません。このレベルは、2種類の3回転ジャンプやダブルアクセル(前向きに飛ぶ2回転半ジャンプ)、6回転以上のスピンコンビネーションなどが必須。ちなみに私も7級ですが、最上級の8級は持っていません。7級があれば事足りるからです。そんな理由から、浅田選手や羽生選手らメダリストでも7級止まり。8級を持つ選手は、小塚選手や中野(友加里)さんなどごくわずかです。