金子、大谷、前田健 メジャー選手が語る“お世辞抜き”の評価
■「マエダのスライダーにはキレがない」
最後に前田。初戦(12日)に先発して5回を2安打に抑えたが、こちらもメジャー選手の反応はイマイチで、モーノーが「どの球種でもストライクが簡単に取れる印象を受けたが、『特に凄い球を持っている』という印象はない」と言えば、インディアンスの主砲、C・サンタナ(28)も今季公式戦で対戦した田中将大(26=ヤンキース)と比較しながらこう言った。
「両サイドを広く使ってストライクを取れるところは素晴らしいが、ボクの印象では落ちる球が……どうかな。彼は縦のスライダーがスプリットの代わりのようだが、真下に落ちるわけではないから、カットが可能。おそらく今のままのスライダーでは、メジャーの打者に対応される可能性が高い。オレはタナカの球を何度も見たが、彼のスプリットは直球の腕の振りで直球の軌道のまま向かってくるから空振りしてしまう。でも、マエダのスライダーにそこまでのキレはない。もし、彼がメジャーで成功したいのなら、タナカのようなスプリットを身に付けた方がいいだろうね」
そもそも、今回の日米野球は両軍ベンチに温度差がある。日本代表は「全試合勝つ」と真剣勝負を挑んでいるが、メジャー側の本音は「観光ついでの遊び」。実際、メジャーの某選手は「今回のシリーズってエキシビションゲームだよね? なぜ、日本は勝利にこだわるのか。先日投げたイワクマ(岩隈久志・33=マリナーズ)なんて、オレが見る限りでは公式戦の投球を100%としたら50%にも満たない感じだった」と話していた。
やる気のない「観光モード」のメジャー軍団相手の好投はあくまで「参考記録」。スポーツメディアに載るメジャーリーガーの評価は、まともに受け取ってはいけない。