住民説明会も大荒れ ゴタゴタ続く新国立競技場の前途多難
2019年ラグビーW杯の開幕戦と決勝戦を行うことが決まった新国立競技場。すでに旧国立競技場の取り壊し工事や周辺の解体工事が始まっているが、それと同時進行で行われているのが近隣住民への説明会だ。
日本スポーツ振興センター(JSC)が主催した4日の説明会には153人が出席した。今回、JSC側から新国立競技場建設や取り壊しについての説明があったが、前途多難を思わせた。近隣住民がJSCの対応に怒りを募らせているのである。
説明会は3度目だが、「解体工事でビルが揺れるせいで仕事にならない」「交通規制の事前告知がなかった」などとクレームが続出。JSC側は「個別に対処します」と答えたが、出席者のひとりはこう憤る。
「JSCの対応があまりにも雑で、説明もない。質問を途中で遮ったり、質問の数を制限したりと形だけの説明会でしたね。ただ、地元住民を呼んで、『説明をしました』で終わらせたのでは納得できません」
それでなくても、金食い虫のような新国立競技場は見積もりのやり直しなどトラブル続きだ。
「昨年5月に解体工事の入札があったが、不調のため、延期した。2度目の入札も不正が発覚し、やり直した。結局、決まったのが昨年の12月15日で、解体工事の着工は半年遅れることになった」(JSC関係者)
これじゃあ、先が思いやられる。