噴火警戒レベル3で入山規制 箱根駅伝から“山の神”が消える
決断の時期は刻一刻と迫っている――。
先月下旬から続く箱根山の小規模噴火に伴い、箱根駅伝の開催が懸念され始めている。
大涌谷周辺で水蒸気の噴出が起こった5月上旬ごろは、立ち入り禁止区域もごくわずか。噴火の予想も低かったため大会関係者からは「開催に支障なし」という楽観的な声が大勢を占めていた。ところが、先月下旬に小規模噴火が確認されると状況が一変。噴火警戒レベルが「2」から、入山規制の「3」に引き上げられたうえ、大涌谷からおよそ1キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石への警戒も呼びかけられている。
この状況に箱根駅伝を放送する日本テレビ関係者も、「火口周辺の警戒で済む『噴火レベル2』ならまだしも、今は居住地域近くまで重大な影響を及ぼすといわれる『レベル3』です。このレベルから再び1段階下がるのは最低でも1年ぐらいかかるそうですから、今回は予断を許さない」と不安顔。主催者である関東学生陸上競技連盟も、「今はいろいろな情報を収集している段階。今後の(箱根周辺の状況も)予想ができる状況ではない。どうなるかは何も決まっていない」と話し、開催決行、中止などの決断時期に関しては「何か決まったら発表します」を繰り返すだけだった。