“奇襲”しか勝つ手なし 白鵬は今後も姑息な相撲で晩節汚す
それでも横綱の性根は変わらないだろう。27日に幕を閉じた大相撲3月場所。横綱白鵬(31)が満員御礼の観客を激怒させる“事件”を起こしたのが、結びの一番だ。
白鵬は立ち合い、右手の甲を出して日馬富士の視界を遮ると、左に変化。日馬富士は勢いあまって、そのまま駆け出すように土俵下に落ちていった。
これが平幕同士ならまだしも、千秋楽の結びの一番、しかも横綱同士の取組での立ち合い変化だ。歓声はすぐさま怒号に変わり、ヤジとブーイングの嵐。中継を解説していた北の富士(元横綱)も、「昔の横綱はプライドも礼儀もあった」と吐き捨てた。観客の多くはそそくさと帰り支度を始め、半数以上が優勝インタビュー前に場内を後にした。
それでもやまない怒号の中、白鵬はアナウンサーの質問に何度も言葉をつまらせ、小声で「すいません」とポツリ。しまいには「ああいう変化で決まるとは思ってなかったので、申し訳ないです」と謝罪をし、目頭を押さえる場面もあった。
しかし、だからといって白鵬の素行が今さら改まることはない。今場所はダメ押しを数えること2回、8日目には勝負がついた後に嘉風を土俵下に投げ捨て、直撃した井筒親方(元関脇逆鉾)の左足を骨折させた。プロレスのエルボーまがいのかち上げも、中盤から連発していた。