なでしこも真っ青…ドイツが“技のサッカー”でリオ五輪金
欧州の実力国同士の顔合わせとなったリオ五輪女子サッカー決勝(日本時間20日午前5時半キックオフ)は、世界ランク2位のドイツが同6位のスウェーデンを2―1で下し、五輪初優勝を飾った。
試合は見どころ満載だった。両国ともこれまで強靱なフィジカルをベースにした高さ、速さ、強さを武器に女子サッカー界を先導してきたが、この日の決勝戦では互いに細かいパス回し、DFラインからのビルドアップなど“小技”をスパイスとして加えながら、良質のサッカーを展開した。
スコアレスで折り返した後半3分、試合が動いた。ドイツが先制点を決め、17分にはオウンゴールでリードを2点に広げた。22分にスウェーデンが1点を返すも、終わってみればドイツがランク通りの勝利を収めたというワケだが、あるサッカー関係者が「ドイツの五輪優勝は、なでしこジャパンに対する反骨精神のたまものです」とさらに続ける。
「11年にドイツで開催された女子W杯。優勝候補のドイツは、準々決勝で日本にまさかの敗戦を喫し、それどころかロンドン五輪の最終予選を兼ねていたことから、ベスト4に入れなかったドイツは予選落ちの屈辱を味わった。そこで日本女子サッカーの長所であるパスをしっかりつないでボール支配率を高め、試合をコントロールする戦い方を取り入れ、従来のパワーサッカーと緻密なサッカーを融合させてレベルアップに成功。これが五輪初優勝として結実した」