桜美林大・佐々木は? ドラフト“外れ1位”大化けの条件
さる20日のドラフトは異例ずくめになった。田中正義(創価大)と並ぶ目玉といわれた153キロ右腕の佐々木千隼(桜美林大)が最初の入札でまさかの指名なし。この佐々木が「外れ1位」としては史上最多となる5球団競合という珍事の主役になると、これが4人の「外れの外れ1位」選手を生む前代未聞の事態も引き起こした。1巡目で名前を呼ばれなかった佐々木は唇がカサカサになるほど焦ったというが、過去のドラフトを見れば「外れ1位」で大成した選手は少なくない。
例えば、“大魔神”佐々木主浩と小宮山悟はそれぞれ89年に野茂英雄の抽選に外れた大洋(現DeNA)とロッテに1位指名されて入団。巨人の坂本勇人も堂上直倫(中日)の外れ1位。今季、史上初となる2年連続の「トリプルスリー」を達成した山田哲人に至っては、斎藤佑樹(日本ハム)、塩見貴洋(楽天)を相次いで外したヤクルトに指名された「外れの外れ1位」だ。
外れのはずが、とんでもない大当たりとなるケースが多くあるのである。中日でスカウトを務めた経験のある評論家の高橋善正氏が言う。