今季セレッソ復帰の清武弘嗣がJリーグ活性化のキーマン
日本代表の新司令塔として大きな期待を集めている清武弘嗣が、スペインのセビージャから古巣セレッソ大阪に復帰した。
「昨年10~11月ごろから試合に絡めなくなった。自分(の体)が一番動けているタイミングで日本に帰るのもいいのではないか、と思った」と決断した理由を語っている。
欧州内での移籍を断念し、Jに戻るのは相当の覚悟が必要だったに違いない。しかし、決意した以上は6億円超の移籍金を払い、獲得してくれた愛着あるC大阪にタイトルをもたらすしかない。
ドイツとスペインで計4年半、戦った経験を最大限に生かせば、日本で傑出した活躍を見せるのは十分に可能だ。中でも背番号10を背負ったドイツ・ハノーバー時代は「キヨ君が攻撃のすべてを掌握していた」とチームメートだったMF山口蛍(現C大阪)が、絶賛するほどの圧倒的な存在感を誇っていた。
高度な技術に卓越したパスセンス。優れた戦術眼に攻撃のリズムを生み出す力量――。明らかに世界基準である。そのレベルの高さを日本で遺憾なく発揮し、J全体を盛り上げて欲しい。清武旋風が、間違いなくJを活性化する。
(サッカージャーナリスト・元川悦子)