侍J準決勝で米国に敗退…貧打拙守で投手陣の好投フイに
決戦の地、ロサンゼルスはあいにくの雨模様。きょう22日の米国との準決勝は、肌寒さを感じる気温16度、湿度87%の悪条件の中で始まった。
が、これが日本代表投手陣に味方した。先発のエース・菅野が6回を3安打1失点に抑える好投。試合前に「湿気があるので、投手は間違いなく投げやすい」と話していた通り、滑りやすいとされるWBC球が、降り続いた雨と高い湿度のおかげで自在のコントロールを可能にした。
95球の球数制限がある中、菅野は6回を81球。そのうち、ストライクは49球を数え、アメリカの強力打線を相手に6三振を奪って試合のリズムをつくった。
七回からマウンドに上がった千賀も圧巻の投球を披露。最速154キロの速球に「お化け」と称されるフォークで、いきなり3者連続三振の快投でドジャースタジアムの観客の度肝を抜いた。千賀は八回の先頭打者も三振に打ち取り、4者連続三振。再び、スタンドを沸かせた。
■サード松田が痛恨のエラー
しかし、そこから落とし穴が待っていた。1死後、単打と二塁打で二、三塁のピンチを招き、日本ベンチは前進守備の指示。ここで2番のA・ジョーンズの打球は、ボテボテの当たりとなって三塁前に転がった。狙い通りに本塁封殺――と思った瞬間、三塁の松田がまさかのファンブル。痛恨の勝ち越し点を献上してしまった。