ユーベCL決勝へ殊勲弾 アウベスは差別を“のみ込んだ”男
欧州のサッカー場では70年代から「アフリカ系など有色人種の選手の名前を連呼しながら、猿のモノマネ(や鳴き声)をして侮蔑したり、猿の好物バナナ(バナナの皮を含む)を選手に向かって投げ付ける」行為が目に付くようになった。
ビジャレアル戦でダニエウ・アウベスは、表情を変えずにバナナを拾い上げると皮をむいてパクリ。人種差別を「のみ込んでみせた」と評判になった。その直後からブラジル代表の僚友FWネイマール、DFダビド・ルイス、ウルグアイ代表FWスアレスらがバナナを手にした画像をSNSに投稿するなど、人種差別撤廃の「バナナの輪」が世界中に広まった。
ここで思い出されるのは、4日の浦和-鹿島戦で浦和DF森脇が、試合中に鹿島MFレオ・シルバに向かって「クセえ」と言った――という人種差別疑惑騒動である。Jリーグは9日に「侮辱行為として2試合の出場停止処分」を下したが、ネット上では「森脇が鼻と口を押さえてレオ・シルバと相対する」画像が出回っており、疑惑騒動は尾を引きそうな気配。
ともあれ、人種差別を笑い飛ばしてみせたダニエウ・アウベスが、6月3日(現地時間)のCL決勝でどんな好パフォーマンスを見せるか、注目である――。