ユーベCL決勝へ殊勲弾 アウベスは差別を“のみ込んだ”男

公開日: 更新日:

 欧州のサッカー場では70年代から「アフリカ系など有色人種の選手の名前を連呼しながら、猿のモノマネ(や鳴き声)をして侮蔑したり、猿の好物バナナ(バナナの皮を含む)を選手に向かって投げ付ける」行為が目に付くようになった。

 ビジャレアル戦でダニエウ・アウベスは、表情を変えずにバナナを拾い上げると皮をむいてパクリ。人種差別を「のみ込んでみせた」と評判になった。その直後からブラジル代表の僚友FWネイマール、DFダビド・ルイス、ウルグアイ代表FWスアレスらがバナナを手にした画像をSNSに投稿するなど、人種差別撤廃の「バナナの輪」が世界中に広まった。

 ここで思い出されるのは、4日の浦和-鹿島戦で浦和DF森脇が、試合中に鹿島MFレオ・シルバに向かって「クセえ」と言った――という人種差別疑惑騒動である。Jリーグは9日に「侮辱行為として2試合の出場停止処分」を下したが、ネット上では「森脇が鼻と口を押さえてレオ・シルバと相対する」画像が出回っており、疑惑騒動は尾を引きそうな気配。

 ともあれ、人種差別を笑い飛ばしてみせたダニエウ・アウベスが、6月3日(現地時間)のCL決勝でどんな好パフォーマンスを見せるか、注目である――。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド