3敗でも“金”&箱モノ行政に利用…東京五輪野球に価値は?

公開日: 更新日:

■組織委の軽視

 谷口源太郎氏は言う。

「全16試合開催となったものの、このムチャクチャな方式ですからね。IOCや組織委が野球を軽視していることがよく分かる。そもそも野球復活は大リーグの参加が前提にあり、これが実現しなかったにもかかわらず、公開競技として採用したところから根本的な問題があった。そのなれの果てといっていい」

 谷口氏は、野球とソフトが福島で開幕戦を行うことにも疑義を呈する。

「『復興五輪』などとんでもない。先日、福島を訪問しましたが、地元住民はいまだ自分たちの復興すらままならない。原発事故はまだ継続しており、野球、ソフトの開催に興味を持っている人は少ない。なのに13億円もの金をかけて球場を改修する。今、原発事故対応の拠点だった『Jヴィレッジ』でサッカー場建設が進められている。福島第1原発から約20キロの場所でスポーツができるはずがないにもかかわらずです。要するに、復興という名のもとに野球、ソフトが“箱モノ行政”に利用されている。野球、ソフトはおとしめられているといっても過言ではありません」

 ここまでくると、五輪で野球をやること自体、バカバカしくもなってくる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  2. 2

    小泉進次郎氏「コメ大臣」就任で露呈…妻・滝川クリステルの致命的な“同性ウケ”の悪さ

  3. 3

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  4. 4

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  5. 5

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  1. 6

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  2. 7

    関西の無名大学が快進撃! 10年で「定員390人→1400人超」と規模拡大のワケ

  3. 8

    相撲は横綱だけにあらず…次期大関はアラサー三役陣「霧・栄・若」か、若手有望株「青・桜」か?

  4. 9

    「進次郎構文」コメ担当大臣就任で早くも炸裂…農水省職員「君は改革派? 保守派?」と聞かれ困惑

  5. 10

    “虫の王国”夢洲の生態系を大阪万博が破壊した…蚊に似たユスリカ大量発生の理由