横審が“休場制限”提言…白鵬を悩ます稀勢の里のとばっちり

公開日: 更新日:

 横綱のツケを、別の横綱が払うことになりかねない。

 休場を続ける横綱稀勢の里(32)の話題でもちきりだった、23日の横綱審議委員会。議論の末、「(次の9月場所は)出るだろうと、委員のみんなが思っている。出る以上は、きちっと(横綱としての責任を)務めてほしい」という北村委員長の発言もあり、改めて激励や注意をしても意味はない、との結論に至った。

 しかし、過去最長の8場所連続休場という事実には、厳しい意見が噴出。岡本委員は「横綱は年に2回とか、連続なら5場所までとか、そろそろ(休場の制限を)決めないといけない」と話していた。

 今場所は3横綱が全員休むという、19年ぶりの異常事態。15日間満員御礼と、会場に来たファンを失望させた。休場に抵抗がない横綱など、いても迷惑なだけ。岡本委員の意見はもっともだ。

 とはいえ、休場に関するルールができようものなら、たまらないのが白鵬(33)だろう。

 近年はケガも増え、今場所は今年3回目の休場。それでも「2020年東京五輪まで現役を続け、その開会式で横綱土俵入り」という青写真を描いているだけに、石にかじりついてでも現役を続けたい。そのためには定期的な休場は必要不可欠。それが稀勢の里のとばっちりで休場のルールが制定されようものなら、「そりゃないよ!」だ。

 稀勢の里は「9月場所ですべてをかける」と公言している。成績が振るわなければ、引退は避けられない。白鵬は和製横綱のとんだ「置き土産」に悩まされるかもしれない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド