初Vの貴景勝 元師匠との本当の仲と大関・横綱とりの勝算

公開日: 更新日:

 旧貴乃花部屋の力士たちは以前から、「他の部屋に移籍したい」と周囲にこぼしていたという。「稽古場に来ないくせにエラソーなことを言って……」と師匠批判をするのがいるかと思えば、力士が年長の付け人を血だらけにする部屋の暴力体質に嫌気が差す者もいた。何より、協会執行部に執拗に刃を向け続ける師匠のもとで稽古に集中しろという方が無理な相談だろう。貴景勝に限った話ではないが、貴乃花への憧れは、いつしか落胆、そして憎しみへと変化したのではないか。要するに元師匠の廃業は何よりのプラス材料になった、相撲に集中できる環境が整ったのだ。

 今回の優勝によって貴景勝が来場所、関脇に昇進するのは確実。それなら今後、大関、横綱まで突っ走れるのか。

「大関には多分、なれるでしょう」と、評論家の中澤潔氏がこう言った。

「いまの上位陣に貴景勝のような突進型の力士がいないことは大きな武器になります。しかも貴景勝には迷いがない。しっかりと自分の相撲を取った上で優勝しましたからね。小結以上の力士10人のうち、5人が休場した今場所が象徴するように、いまの上位陣はとにかくだらしがない。白鵬鶴竜にしても下り坂だし、稀勢の里は体が大きいだけでしょう。そういった現状を踏まえても大関までは行くと思いますね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に