ヤンキース田中スプリット不安定は 新球習得の副作用か?
ヤンキース・田中将大(30)が、25日(日本時間26日)のエンゼルス戦に登板。6回途中まで投げ、被安打6・奪三振2・与四球3で今季2敗目(2勝)を喫した。
ここまで6試合に登板して2勝2敗、防御率3・60。まずまずの投球を披露しているものの、必ずしも納得のいくパフォーマンスを発揮し切れているとはいえない。本人が「スプリットの精度では満足できる登板は1試合もない」と話している通り、今季は決め球が不調。実際、追い込んでから甘く入ったスプリットを捉えられて長打を食らうケースは少なくなかった。
これは新球習得による「副作用」だとみられる。今季は新たにナックルカーブをマスターし、カウントを稼ぐ球として有効に機能している半面、武器であるスプリットの制球が安定しないのだという。
「キャンプ中からナックルカーブを主体に投げてきた反動が開幕後に表れたのでしょう。決してスプリットをおろそかにしていたわけではないでしょうが、メジャーの投球練習は球数が限られているため、新球を中心に投げ込んできたことで、スプリットの握り、リリースポイントに微妙な狂いが生じて制球が定まらないのではないか。実戦マウンドで修正するしかなく、本来の精度を取り戻すのに時間がかかれば、厳しいマウンドが続く可能性もあります」(JスポーツMLB中継で解説を務める三井浩二氏)
ヤンキースは投手、野手とも故障者が続出する異常事態。チームの浮沈はエース格である田中のスプリット復調にもかかっている。