著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

“タケフサ・クボ”目当て 前日の3倍の外国報道陣が練習場に

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土曜夜のサンパウロ中心街は凄まじい人

 練習後はウーバーでセントロのホテルに戻った。が、週末のせいか凄まじい人が酒場に繰り出していた。日中も広場に露店が出るなど賑わいを見せていたが、平日に比べて明らかに浮浪者や挙動不審な人物が多い。筆者は危なそうな場所はダッシュして通過するくらい警戒心マックスになっていたが、夜の雰囲気の悪さは比べ物にならない。それでも「複数人であれば外に食事に出てもいいのかな」と考え、仲間の1人を集合場所で待っていた。が、予定時間を過ぎてもその人間は一向に姿を見せない。さすがにおかしいと感じたその時、「携帯を取られそうになった」と血相を変えて駆け込んできて、こちらの背筋が凍った。

 筆者と一緒に待っていたもう1人の人間は、ブラジルW杯取材時にサンパウロ入りするや否や、パスポートが入ったカバンを盗まれ、日本領事館に再発行手続きに行く羽目になっている。そして自分も前回書いた通り、サルバドールの町で強盗に襲撃され、肩掛けバッグを守るために海岸の段差を飛び降りて左腕を骨折した。我々は2人で顔を見合わせ「ブラジルはホントに怖い」とため息をつくしかなかった。

 もちろん場所や時間帯にもよるのだろうが、大規模スポーツイベントを開くのであれば、警備体制をもっと強化すべきではないか。そんな違和感とやり場のない怒りを覚え、どうしようもない思いにかられた土曜日の夜だった。

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