テコンドー協会副理事・岡本依子さん 目指すは実業団発足

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 日本代表候補選手の強化合宿不参加をきっかけに、今年10月から紛糾が続いた全日本テコンドー協会。今月10日、金原昇会長以下、全理事が総退陣して26日から新体制でスタートを切ることが明らかになった。岡本依子さんはシドニー五輪テコンドー女子67キロ級で銅メダルを獲得した同協会副会長。今後の活動について直撃!

  ◇  ◇  ◇

「やっと肩の荷が下りたというか、“ホッとした”というのが今の正直な気持ちですね。私の主張通り、旧来の協会とは一切しがらみのない方々が新会長、新理事に就任されるんですから」

 岡本さんは、こう言って目を細めた。

 新理事は11人。会長候補である日本卓球協会名誉副会長の木村興治氏のほか、女子柔道・五輪銀メダリストで日本大学法学部教授でもある田辺陽子氏、バスケットボールBリーグ千葉ジェッツの島田慎二会長ら、そうそうたるメンバーだ。テコンドー経験者が一人もいなくて運営は大丈夫?

「まったく問題ないです。より良い成績を収められるよう、選手たちの練習環境を整えるのが協会の役割。選手ファーストであればいいんです」

 自身もテコンドーの公的役職から身を引くワケだが、今後は?

「12月3日付で高級老健施設の運営や在宅介護サービス事業を国内外で展開しているロングライフホールディングの非常勤社員になりまして、テコンドーの実業団チーム発足を目指しています。そしてお客さまに、より健康に美しくなっていただく体制づくりにも関わらせていただきます。もちろん、大阪・南森町に8年前に開設した『ドリームテコンドースクール』の代表として、これまで通り後進育成に励みたい」

 同スクールは、大阪天満宮そばのビル3階にあり、2階がセミナールーム、1階は鍼灸整骨院とピラティスのトレーニングスタジオだ。

「試合に向けてコンディショニングしたノウハウを生かして、良い人生を生きるため、心身を整えるお手伝いをしたいと思っています」

 1971年9月6日、大阪・門真市に生まれた岡本さんは、中学から空手を始め、高校時代は格闘技イベント「K―1」で知られる正道会館の門下生でもあった。テコンドーに出合ったのは早大人間科学部3年生だった92年。留学先の米オレゴン大学で魅せられた。

「当時21歳でしたから新しい競技を始めるには遅いのですが、世界チャンピオンになるという夢を持ちました」

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