“掌底一閃”で白鵬連勝 懸賞1本の不人気でいざ本性丸出し
無観客の館内にたった1本だけむなしく回る懸賞旗……。目の前で「不人気」を突き付けられた横綱白鵬(34)の怒りに火がついたのだろう。
2日続けて立ち合いで相手を張った白鵬。遠藤に繰り出した初日のそれはまだ「張り手」だったものの、9日の2日目は「掌底」と呼ぶべき強烈な一発。「ボゴッ!」と鈍い音を立て、力自慢の大栄翔をぐらつかせた。その隙に二本差して、抵抗する相手を難なくすくい投げだ。
たった1本の懸賞が物語るように、いまや白鵬人気はどん底。これまでの言動を考えれば自業自得ともいえるものの、ヘソを曲げると何をしてくるかわからないのがこの横綱だ。
■不機嫌になると強い
例えば2015年の1月場所。対戦相手の遠藤コールが沸き起こるや、それに不快感を抱いたのか、取組中に何度も右ヒジを振り回した。2016年5月場所では初顔合わせの正代に観客が大声援。顔を真っ赤にした白鵬は立ち合いで張ると、決着がついた直後もダメ押しで正代を土俵下に突き落とした。