2日目は懸賞わずか1本 白鵬の人気凋落を無観客あぶり出す
怒りのビンタが誰もいない客席にこだました。
8日に初日を迎えた「無観客」3月場所(大阪)。歓声のない本場所に力士が困惑する中、結びの一番で登場したのが横綱白鵬(34)だ。
相手は先場所敗れた遠藤。立ち合いから右手で強烈な張り手を繰り出すと、難なくはたき込んだ。先場所は左張り手からの右エルボーという必勝パターンを読まれて黒星を喫しただけに、リベンジを果たした形になった。
「白鵬が立ち合いで右の張り手を使うのは、最初から四つ相撲を取る気がない時。相撲巧者の遠藤と組まずに勝つための作戦でしょう。昨年11月場所では同じ右四つの朝乃山戦にも、同じ手で勝っていますからね」
とはある親方だ。
19本の懸賞を手に「無観客何するものぞ」と言わんばかりの強心臓ぶりを発揮した横綱。もっとも、9日、大栄翔戦の懸賞がたったの1本では喜んでもいられない。