虎党人生で最も悔しい思いをしたのは「2008年の岡田阪神」
これまでの虎党人生の中でもっとも悔しい思いをしたシーズンはどれか? 私ならこの質問に2008年と答える。
早いもので、もう10年以上も前のことだ。今でも阪神が優勝を逃したことが信じられない、そんなシーズンだった。
監督は就任5年目の岡田彰布。このころの岡田監督は就任2年目以降、Aクラスを維持し、05年にはリーグ優勝も果たしていたことから、徐々に名将の風格を漂わせつつあった。ベンチで采配を振りながら試合展開に一喜一憂する無邪気な姿を見せることから、阪神ファンのおっちゃんが特等席で応援している、などとちゃかされることもあったが、本質は頭脳明晰な知将タイプだった。
打線は不動の4番・金本知憲を中心に据え、周囲をスピードスター・赤星憲広や若手のリーダー格・鳥谷敬、さらにFA加入の大砲・新井貴浩らが固める布陣。その新井の陰に隠れていたが、オリックスから加入した平野恵一も主に2番打者として渋い活躍。渋いといえば、大きな体に似合わないコンパクトスイングが特徴的だった関本賢太郎も勝負強かった。