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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみ「風船」の中で開幕する全米テニスでの期待度

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 米国と各国間では基本的に、入国後2週間の指定場所での待機が義務付けられている。USTAは選手の入国の特例措置は取り付けたが、問題はその後。全米の最終日は9月13日で次のローマのマスターズ開幕が20日。選手の出場は2大陸のどちらかに限られそうだ。

 アメリカ在住の大坂と錦織は当然、全米派。故障から1年ぶり復帰の錦織は粛々と準備しているが、大坂は謎が多い。世界ランク10位なのに、ウエスタン&サザンは推薦出場。エントリーを忘れた? 非常時とはいえざわざわしている――。

 新コーチにベルギーのウィム・フィセッテを招聘したのが昨年暮れ。1月の全豪で15歳のガウフに敗れ、オリンピックに向けた3月のフェド杯では格下に負けてコートで号泣。6月に反人種差別発言で注目され、7月には恋人のラッパーが抗議行動中に逮捕されて激怒。かと思えば、インスタグラムにあげたビキニ写真への批判コメントに噛みついた……。デビュー以来のフィジカルコーチ、アブドゥル・シラーとの契約を打ち切った。

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