ジョコビッチ陽性の衝撃 東京五輪可否を都知事選の争点に
テニス界はちゃぶ台をひっくり返したような騒ぎだ。世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチが新型コロナウイルス検査で陽性と判明。パンデミック後を模索するスポーツ界への衝撃は大きく、来年の東京五輪も影響を免れない。
全米オープン(8月31日~、ニューヨーク)が、条件付きで開催を発表したばかりだった。コロナ禍後初めての国際イベントは、事前検査、観客なし、予選なし、ダブルスの規模半減、線審なしのビデオ判定で、切り札は選手の行動制限だ。
会場はJFK空港と同様、マンハッタン島とハドソン川を隔てた対岸にある。JFK空港のホテルを借り切って、選手を会場と宿舎を結ぶ“全米オープンワールド”に封じ込め、そこから出たら再検査という妙案……その直後に頭の痛いニュースが飛び込んできた。
収束に向かっていたヨーロッパでは、既にエキシビション大会が開かれていた。その一つ、ジョコビッチがバルカン半島で展開したアドリアツアーからコロナ陽性者が出た。まずは、かつてのシャラポワの恋人でベビー・フェデラーと呼ばれたディミトロフ、次に対戦相手のチョリッチ、トロイツキ、さらにジョコビッチのコーチとトレーナーも陽性でツアーは頓挫。23日には主役のジョコビッチ夫妻にまで“アウト”が宣告された。