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安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

オリ2位の中京高・元謙太は正真正銘の「鈴木誠也2世」だ

公開日: 更新日:

元謙太(中京高)=オリックス2位

 この高校生が、もし大学で4年間鍛えたら、佐藤輝明を凌駕するのではないか……そんな妄想をかき立てさせてくれるのが、中京高(中京学院大中京高から校名変更)・元謙太(186センチ・85キロ、右投げ右打ち)だ。

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 昨夏の甲子園大会で、すでに左翼スタンドに挨拶代わりの一発を、雄大な放物線で放り込んでいる。

 それから1年。コロナ禍がなかったら、この春から夏、どれだけの本塁打を量産したことだろう。

 元謙太のバッティングに関しては、これまで何本の「あり得ない打球」を見てきたことか。

 こすったような打球の「レフトフライ」がそのままレフトスタンドに着弾。内野フライが見えなくなるほど高く舞い上がって、相手野手が見失ってグラウンドに落ちた時は二塁ベースを回っていた。三塁手正面の猛烈ゴロにグラブを出した時には、打球が股間を抜けていた。

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