プロ野球無観客開催の深刻度 一部球団は試合延期を主張
25日から1都2府1県で緊急事態宣言が発令されることを受け、プロ野球は対応に追われた。
■24日に方針決定
プロ野球は23日、12球団による臨時実行委員会を行った。無観客開催を受け入れるべしとの意見が大勢を占めた一方、一部球団からは、緊急事態宣言終了まで試合を延期すべきとの主張も出たという。24日、再び臨時実行委員会を開き、正式にプロ野球としての対応を決める方針だが、宣言対象地域に本拠地を置く巨人とヤクルト(東京)、阪神(兵庫)とオリックス(大阪)の4球団は、無観客開催を強いられる可能性が高い。巨人のケースだと、25日の広島戦をはじめ、計7試合が無観客試合の対象となる。
宣言開始日の25日の試合は直前に迫っているため、チケットの払い戻し手続きなどの問題で無観客になるかどうかは流動的というが、一部球団が延期を求めたのは、プロ野球が昨年からのコロナ禍で、いかに大ダメージを被っているかを物語っている。
「開幕から観客動員数を制限しているが、上限を1万人としてきた阪神は、本拠地(甲子園、京セラ)で10試合を開催した時点ですでに、10億円の損失が出ているともいわれる。巨人や阪神のように、4万人以上のキャパがある球場を本拠地とする球団は、無観客でやればやるほど、損失額が膨らむ。宣言期間は延期して、ある程度のお客さんを入れられる状態で試合をするに越したことはありません」(放送関係者)