有働由美子さんが語るタイガース愛「MOSS砲の名付け親になりたい」
怪物新人「テルテル」の魅力
公私ともに縁の深いタイガース。05年を最後にリーグ優勝から遠ざかっているが、今年は期すものがあるという。
「優勝してしまうと思います。まず選手層が厚い。レギュラーを狙える選手が二軍に山ほどいて、ギラギラしています。矢野監督の起用方針がそれを生み出していると思う。新人もベテランも同じ立ち位置で、実力本位でいけてるところがすごい。個人的には『zero』やラジオ(ニッポン放送『うどうのらじお』)で『今年の阪神はマルテ、大山、サンズ、佐藤の頭文字で“MOSS砲”』と名付けたんですけど全然浸透してないのが悔しい。ON砲はデイリースポーツが名付けたそうなのでMOSS砲の名付け親になりたいです」
もちろん“MOSS砲”の中心にいるのは驚異のルーキー佐藤輝明だ。
「個人的にテルテルと呼んでいます。テル、だけだと彼氏みたいになっちゃうので、尊敬と愛情を込めて(笑い)。シーズン前から私はテルテル絶対大物、来る来ると叫んでたのに、周囲は、はいはいって感じで。でも今は、ほらきたやろ! ゆうたやろ! って気持ちでいっぱいです。物おじしてないし、いい意味で悪ガキっぽい感じのところが良い。俺が打たんで誰が打つ? という感じ。もちろんこのあと打てない時期もあるでしょう。だけど、小さくまとまらずにそのまま“どやさ”って感じでいってほしいなあ。阪神の松井秀喜になってほしい」
矢野監督は同い年だけに「同世代の星。大変やろうけど頑張って優勝してほしい」と話す有働さん。
「負けが込んできたときに、今の明るさを失わないこと。優勝の鍵は、中継ぎ。とくに岩崎の復調と藤浪の中継ぎとしての活躍では」
有働さんが普段持ち歩くノートPCには阪神のシールがたくさん貼られている。それを読売系の日本テレビで堂々と開いているという。
▽有働有美子(うどう・ゆみこ)1969年鹿児島生まれ、関西育ち。神戸女学院大学を卒業後、91年NHK入局。「おはよう日本」「サタデースポーツ」「サンデースポーツ」「NHKニュース10」「あさイチ」などを担当。2001~03年は「NHK紅白歌合戦」で紅組司会。18年3月に27年間勤務したNHKを退職し、同年10月から「news zero」(日本テレビ系)メインキャスター。東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター客員研究員。