大谷翔平がHR量産態勢!本塁打王なら「5年83億円契約」も

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 大谷翔平(26=エンゼルス)が本塁打を打ちまくっている。

 日本時間21日のタイガース戦で6戦6発となる同点の23号2ランを放ち、リーグトップのゲレーロ(ブルージェイズ)に並んだ。

 日本人選手の最多本塁打は、松井秀喜(ヤンキース)が2004年に放った31本。大谷がこのままのペースで打ち続ければ日本人最多を塗り替えるのはもちろん、タイトル獲得まである。本塁打王獲得なら、松山英樹のマスターズ制覇に勝るとも劣らない偉業だろう。

 大谷は果たして、本塁打王のタイトルを取れるのか。野球文化学会会長で、名城大准教授の鈴村裕輔氏はこうみている。

「ここにきて本塁打を量産しているように、対戦が2巡目、3巡目に入ってもコンスタントに本塁打を打っているのは、相手投手やバッテリーの包囲網を乗り越えているということ。その長打力は本物とみていいと思います。今後、故障なく夏場を乗り切り、三振か本塁打かという打撃を続けられるようなら、日本人選手最多の40本塁打はもちろん、日本人選手初の本塁打王も不可能ではないでしょう」

 大谷はここまで、レッドソックス、レイズ、ホワイトソックス、アスレチックス、アストロズなど、各地区で首位争いをする強豪から、それぞれ2本ずつ本塁打を放っている。つまり弱いチームのボロ投手を打って稼いだ数字ではないのだ。

■同僚トラウトの例

 そんな大谷の長打力は米国でも評判に。自身もすでに同7月13日の球宴前日に行われるホームランダービーへの参加を表明。舞台はロッキーズの本拠地デンバー。標高1600メートルの高地にあるため、気圧が低く、空気抵抗が少ない。打球の飛距離が伸びる球場として知られるだけに、「(打球が)飛ぶ球場なので、だれよりも遠くに飛ばせるように頑張りたい」とは本人。ホームランダービーで力いっぱいバットを振り回した選手はその後、打撃フォームを崩すといわれるが、17年優勝者のジャッジ(ヤンキース)と19年優勝者のアロンソ(メッツ)はその年のシーズンでも本塁打王のタイトルを獲得した。ホームランダービーへの参加が、必ずしもマイナスに作用するわけではないのだ。

 大谷は今年2月、年俸調停を避けてエンゼルスと2年総額約9億4000万円で契約した。今季年俸は約3億3000万円、来季は約6億1000万円だ。

 本塁打王のタイトル獲得なら、メジャーリーガーとしてハクが付くうえに選手としての価値もハネ上がる。再来年以降の年俸がケタ違いにアップするのは当然として、現時点での契約にも影響を与えるのではないか。

 例えば同僚のトラウトは14年3月、15年から6年総額約160億円でエンゼルスと契約。しかし、14年と16年にア・リーグMVPを獲得、16年から3年連続3割をマークすると、19年3月に同年から12年総額約470億円で再契約。契約が2年残っているにもかかわらず、新たに超大型契約を結び直した。エンゼルスがトラウトの選手としての価値を見直し、トラウト側もそれに納得した。トラウト側も球団も選手としての価値を見直すことがお互いにとって得策だと判断したからだ。

MVPと同時受賞なら約22億円の5~7年契約も

 選手としての価値で言えば、大谷も見直される可能性がある。

 昨年まで3年間の成績を見ると、打者として1年目が22本塁打、2年目が18本塁打。投手としては1年目の4勝(2敗)が最高だ。2年総額約9億4000万円という金額は、あくまでも打って投げられる二刀流選手に付いた値段だったが、今季は違う。本塁打王のタイトルを獲得して、なおかつ先発として試合をつくれる選手なのだ。

「今オフに来年までの契約を破棄、大谷とエンゼルスが再契約を結ぶ可能性もあります」と前出の鈴村氏がこう言う。

「メジャーではアベレージヒッターより長距離打者が評価されます。中でも本塁打王は、最も価値あるタイトルです。なので本塁打王のタイトルを獲得すれば、来季から年平均1500万ドル(約16億5000万円)の3~5年契約が期待できるでしょう。それに投手として10勝近くすれば(現在3勝1敗)、今季のア・リーグMVPも視野に入ってきます。本塁打王とMVPの同時受賞なら、年平均2000万ドル(約22億円)の5~7年契約が見込めます」

 このペースで打ち続ければ、バラ色のオフが待っているというのだ。

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