菅首相に「空手の五輪競技復帰」を頼む世界連盟の大間違い
言ったところで役には立ちそうもない。
8日、世界空手連盟の奈蔵事務総長が菅首相と面会。空手が2024年パリ五輪の実施競技から外れたことに、「五輪で行われるよう、お力添えを」と訴えた。
菅首相は法大時代、空手部に所属して2段の段位を取得。現在も空手道推進議員連盟会長を務め、東京五輪での空手の種目入りに功があったともいわれている。
ただ、菅首相は東京五輪が終われば空手どころではないだろう。五輪強行開催で国民から非難を浴び、自民党内の支持基盤も脆弱。宰相のイスすら危うい。
「フランスは柔道をはじめ、空手や剣道なども他国より盛ん。『武道は騎士道に通じるものがある』という理由で、競技の勝ち負けより精神面に重きを置いている人も少なくない。仮にフランスで空手が五輪競技として行われれば、間違いなく盛り上がる。それでも除外されたのはつまり、IOC(国際オリンピック委員会)も最初から空手は東京五輪だけの追加種目と考えているのではないか。IOCにすれば自分たちに唯々諾々と従っていた菅首相が何かを言ったところで、聞く耳を持つとは思えません。スポーツ界に影響力があるわけでもないので、ただの一議員となればなおさらです」(在仏ジャーナリスト)
この人に何かを期待するのが、そもそも間違いなのだ。