高松商・浅野翔吾“清原超え”でスカウトこぞってドラ1評価!「走る筋肉ダルマ」の心技体

公開日: 更新日:

後輩の心までワシ掴みに

「フライの滞空時間が6秒強。とんでもないパワーです。最短距離でバットを出しているし、スイング速度が凄まじい。今日はボールの下側を叩いてファウルが多かったけど、それはプロで矯正できるはず。足は速く、『走れるデブ』じゃなく、『走る筋肉ダルマ』。どうやったら、あんなにガッチリした体になるんでしょう。1位指名する球団は必ずある」(パ・リーグのスカウト)

 その他のスカウトに聞いても、みなが「ドラフト1位候補」と口をそろえた。

 そんな浅野が生まれたのは香川県高松市。小学3年時に屋島シーホークスで野球を始めた。同クラブで監督をしていた森本哲史氏は、当時をこう振り返る。

「クラブに体験参加した初日からバットを球に当てられるし、フライも問題なく捕れて潜在能力の高さを感じました。ガッツがあって、初めて出場した試合では、右翼手なのにセンターフライを捕っちゃうくらい。練習の合間の小休憩の時もキャッチボールの相手やノックをせがまれて……。元気な野球小僧でした」

 中学時代にU-15日本代表に選ばれ、多くの有名私学から声が掛かったが、「お父さんが地元志向を持っていて、高松商を選んだ」(森本氏)そうだ。

■「ドカベンの山田太郎みたい」

 同校の長尾健司監督は浅野の人柄を、「気が優しくて力持ち。(野球漫画の)ドカベンの山田太郎みたい」と表現する。

 息子と娘が浅野と同じく屋島シーホークスに在籍、浅野家と家族ぐるみの付き合いがある中西佳奈さんがこう言う。

「少年野球チームを卒団してからも、街で会ったら大きな声で元気に挨拶してくれるんです。毎回、すがすがしい気持ちになっています。年下にも優しくて、5学年下の後輩としてシーホークスに入団した私の息子の面倒をよく見てくれた。いま小学6年生の娘はそんな姿を見てか、翔吾君を本気で好きになっちゃって。毎年、バレンタインデーにプレゼントを渡しているんです。それでも疎ましがらずに、しっかりホワイトデーに返してくれる。この前はお弁当箱だったかな。娘は翔吾君の影響で野球を始めて。シーホークスのキャプテンをしています(笑)」

 ネット裏のスカウトや後輩の心をわし掴みにした浅野率いる高松商は、15日の3回戦で九州国際大付(福岡)と対戦する。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  3. 3

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  5. 5

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  1. 6

    セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分

  2. 7

    仁義なき「高校野球バット戦争」…メーカー同士で壮絶な密告合戦、足の引っ張り合い、広がる疑心暗鬼

  3. 8

    なぜ阪神・岡田監督は大炎上しないのか…パワハラ要素含む「昭和流采配」でも意外すぎる支持

  4. 9

    西武・渡辺監督代行に貧打地獄を直撃!「ここまで打てないほど実力がないとは思ってない」とは言うものの…

  5. 10

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる