ヤクルト村上「シーズン60本」達成は…残り試合と対戦成績から強い現実味、カギは3位争い
野村克也、落合博満に並ぶ圧巻52号
5年前の2017年11月、ヤクルトのドラフト1位として仮契約を結んだ村上宗隆(22)は、その場で正式決定した「背番号55」に触れ、「55と言えば、松井秀喜さん。いずれは自分が55と言われるように頑張りたい」と抱負を語り、最後にこう締めくくった。
「一本でも多くホームランを打ちたい。1番になれるように、そこを目指していきたい」
そこ──とは、13年にヤクルトのバレンティンがマークした、プロ野球最多記録のシーズン60本塁打。当時、周囲の苦笑いを誘った大風呂敷はしかし、入団5年目にして現実的なターゲットとなった。
6日の阪神戦で1963年の野村克也、85年の落合博満に並ぶ52号をバックスクリーン左にブチ込んだ村上の年間本塁打ペースはこれで60.95本。50号到達は、バレンティンの111試合に対して119試合と後れを取るが、別表の「残りカードと対戦成績」を見れば、シーズン60本の可能性は決して低くはない。
■相性のいい3球団と14試合
「対戦成績で唯一、打率2割台で6本塁打に封じられている巨人戦が2試合しかないのはプラスでしょう。相性のいいDeNA、広島、中日との試合が計14試合もあるのもプラス。この3球団との対戦では計33本塁打、敵地での数字もよく、3球場合わせて21本をマークしています。実は本塁打率の低い本拠地・神宮での試合が残り10。ここで何本積み上げられるか、にかかっているかもしれません」(民放関係者)