問題噴出なのに札幌五輪招致「年内内定」説のなぜ 競技施設に物言いついても“ライバル不在”

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 2030年の札幌五輪招致にまたもや問題噴出だ。花形競技のスピードスケートとフィギュアスケートの両会場について、競技団体の「日本スケート連盟」から物言いがついた。

 スピード会場は道内唯一の屋内スピードスケート場「帯広の森」を現在、900ある観客席を仮設で増設し、2255席にする計画だが、北京冬季五輪の施設に比べて「少なすぎる」と指摘。フィギュア会場となる「つどーむ」は隣接する丘珠空港を発着する飛行機の騒音が「音楽に合わせて演技する競技に適していない」との異論が浮上している。

 札幌市の秋元市長は「解決できないことではない」と強気だが、招致関係者の一部からはスピード会場を98年の長野五輪で使われた「長野市エムウェーブ」に、フィギュアも首都圏に移すべきとの弱気な意見も出ているようだ。

「実際、国際スケート連盟の条件を満たすフィギュア会場は『さいたまアリーナ』くらいしか思いつきません」(札幌市関係者)

 先日も札幌市は大会概要案について、運営費の見直しを発表。物価上昇を理由に200億円の上積みを決めたばかりだ。増えた分はスポンサー収入や円安に伴うIOC(国際オリンピック委員会)の負担金で賄い、市の税金は投入されないというが、東京五輪の汚職事件の影響でスポンサーが集まるのか。見通しは全く立っていない。

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