IOCバッハ会長が札幌五輪にソッポ…東京五輪1周年記念イベント欠席、会談もドタキャン
ついに見切りをつけられたか。
IOC(国際オリンピック委員会)が、2030年の冬季五輪候補地選定を来年に先送りするという。札幌市が招致の準備を進めている候補地をめぐっては、IOCのバッハ会長が年内にも一本化する予定だった。しかし、インド五輪委員会の内紛が原因で開催地を決定するIOC総会を当初の来年5~6月から同9~10月に延期。候補地の絞り込みもずれ込むことになった。
スケジュール変更のきっかけは総会の延期とはいえ、日本は明らかに避けられている。バッハ会長は今月16日に開催される東京五輪1周年記念イベントに向けた来日を中止。9月には札幌市とJOC(日本オリンピック委員会)がスイスのIOC本部を訪問してバッハ会長と会談する予定だったが、IOC側から「日程の調整がつかなかった」として却下された。
距離を置かれるきっかけになったのは、東京五輪のスポンサーをめぐる汚職事件。各スポンサー企業のトップが次々と逮捕、起訴され、事件は拡大する一方だ。それと共に国内の五輪招致熱は低下。IOCは国内の支持率を重視することで知られ、札幌や日本国内で五輪の印象が急落している現状も把握している。