平幕・阿炎が逆転で初賜杯! 28年ぶりの巴戦が見応えゼロの九州場所を救った
■横綱不在、大関陥落、逸ノ城スキャンダル…
横綱照ノ富士の休場で、場所前からこれといった見どころなし。逸ノ城の酒乱蛮行が報じられ、悪い意味で注目を集めたくらいだ。
いざ本場所が始まると、カド番の大関正代が関脇に転落決定。御嶽海も10日目に6敗目を喫し、来場所の大関復帰は消滅した。
冒頭の菅野氏が言う。
「正代は土俵際の粘りがなく、存在感もない。大関のレベルじゃありませんよ。それでも豊昇龍や王鵬、琴ノ若、霧馬山ら若い力士が、だらしない上位陣をカバー。巴戦もあって、何とか大相撲の権威を汚さずに済んだということでしょう」
中継を解説した元横綱の北の富士氏も「あまりいい場所とは思えなかったけど、最後に盛り上がっていい結果に終わった」と話していた。年6場所全て違う力士の優勝は史上3回目。それだけ突出した力士がいない証拠でもある。終わり良ければ……では片付けられないが、最後の最後で留飲を下げたファンがいたのは救いか。