「金星はこれを最初で最後にしたい」公約を守った朝乃山に“2度目”の可能性
金星を挙げると年6回の本場所ごとに支給される褒賞金が4万円加算され、引退まで続く。だから平幕力士は狙う。それを朝乃山が「最初で最後に」と言ったのは、早く平幕を卒業し、横綱に勝っても金星にならない地位に上がりたい意欲の表明だった。
■公約を守った朝乃山に2度目の可能性
「公約」通り20年春場所後、大関に昇進。横綱も期待されながら昨年、日本相撲協会のコロナ対策ガイドラインを破り、出場停止6場所などの処分を受けた。
今年、名古屋場所で三段目から出直し、来年初場所は十両に戻る。ファンは来年中の大関返り咲きも期待し、その過程で2個目の金星を手にする可能性がある。照ノ富士にはまだ勝ったことがなく、横綱昇進後は対戦がないから、当たれば朝乃山の今の力が分かりそうだ。
復帰後、三段目は7戦全勝だったが、幕下は2場所とも6勝1敗。八角理事長(元横綱北勝海)は「全勝で来ていないのは、やっぱり元大関のプレッシャーだろう」とみる。これから関取衆相手の方が、思い切って取れるかもしれない。