パリ五輪にソッポの新谷仁美が狙うマラソン日本記録の疑問…女子に「2つの記録」存在のナゼ
知らない人は多い。
15日のヒューストン・マラソンを日本歴代2位の2時間19分24秒で優勝した新谷仁美(34)が23日、都内で会見。来年のパリ五輪を目指さない方針を改めて明言した。1万メートルとハーフマラソンの日本記録保持者の新谷は今後、マラソンと5000メートルでも日本記録を狙う。
ヒューストンで12秒及ばなかったマラソンの日本記録は「9月のベルリンでもう一度挑戦する」と宣言したが、女子マラソンには2つの記録が存在することは意外と知られていない。
日本記録なら野口みずきが2005年のベルリンで出した2時間19分12秒。もう一つは、一山麻緒が20年の名古屋でマークした2時間20分29秒だ。新谷が狙うのは野口の「男女混合」の記録で、こちらは男子のペースメーカー(PM)が許されている。一山の日本記録にもPMはいたものの、女子のみだったので「女子単独」の記録という扱いだ。
29日号砲の大阪国際女子マラソンにも、大会記録が2つある。20年までは海外の女子ランナーたちがPMを務めていたが、コロナ禍の影響で外国人PMを起用できなかった21年、22年は男子の川内優輝らがPMとして選手を先導。大会名は女子マラソンでも「男女混合」レース扱いになったためだ。今年は再びケニア選手ら女子4人がPMにつく。