(13)背後でポトリとボールが落ちる音
彼らは、ボールをつまんで、グリーン上を能の演者のようにすり足で歩く榊原の真似をして、さんざんに笑うのだ。
久志の耳に、彼らの笑い声が聞こえる。
絶対に不正をするな。久志は、強く念じた。
しかし、その思いは榊原に通じなかった。榊原は、霧島と奥山がグリーンに…
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