<53>数十年ぶりの“受験勉強”真っ最中 敬遠してきた指導者資格を今になって取ろうと思ったワケ
5月に入った。受験や就職活動を終えた学生さんたちは新生活に慣れた頃だろうか。そんな中、私は6月に大きな試験を控えている。
日本スケート連盟が発行する指導者資格、A級ライセンスの取得を目指しているのだ。このA級ライセンスを取れば、国際大会にコーチとして派遣・参加できる資格を得る。昨年4月から資格取得のための塾「コーチクリニック」に“入講”して、Zoomでのオンライン授業を受けたり、勉強を続けている。
正直、これまでは指導者という立場にあまり興味を持っていなかった。しかし、娘が中学生になって子育てに少し余裕ができたこともあり、スケーターとしての自分の経験を伝えたい、後進に還元しないままでいいのだろうか、と思うようになった。今の若い選手の考え方、取り巻く環境の変化にも興味を抱き、じかに接してみたいと心境が変わってきたのだ。
そろそろ「勉強」というものが難しくなってくるお年頃。頭に入りそうな年齢でやっておこうというのもあった。すでに漢字だらけの骨や筋肉の部位の名称を覚えるのに苦戦している。