しかし、親方のひとりは「照ノ富士がもう引退するならそれでもいいけど」と、こう話す。
「まだ現役を続ける気があるなら、手術は避けたいでしょう。休場は決して休暇ではない。本場所に出られず、部屋で毎日毎日、稽古とリハビリの繰り返し。相撲を取れないので勝負勘だって鈍る。しかも照ノ富士はピークを過ぎ、手術したところで元の強さに戻るとは限らない。腰の手術なら長期休場は避けられず、精神的に参ってしまう。照ノ富士はこれまで4場所と3場所の連続休場経験がある。いくら横綱といえど人の子。あのつらさはもう味わいたくない、と思うのは当然です」
このままでは引退まで一直線だが……。