原英莉花は復活V、西村優菜の来季米女子シード当確 2人を褒め称えたい
アスリートは大きなケガをすれば不安が募る。プロゴルファーなら、いつ試合に出られるのか、シード落ちするのか、選手生命を絶たれるのか……。日本女子オープンで3年ぶりに2度目の優勝を遂げた原英莉花(24)は5月に腰のヘルニア摘出手術を受けた。腰にメスを入れる前は眠れない日もあったと思う。精神的に相当苦しかったことは想像に難くない。手術により腰の痛みが消え、数々の不安も解消された。最終日の隙のないプレーは、どん底を経験した者のたくましさを感じた。
原は今月、来季の米女子ツアー出場権を得るため2次予選会に挑戦する。今回の優勝は弾みになったに違いない。腰の手術を受けたことで、原の米女子ツアー挑戦に否定的な意見もあったようだが、「1年か2年、国内で力をつけてから」と言わず、受験資格があるなら迷わずトライするべきだ。1年先にどうなっているかは誰にもわからないのだから。
世界を見ることは、ゴルフの内容はもちろん、考え方も変わり人間が大きくなる。今年は原以外に、西郷真央(21)、吉田優利(23)が最終予選会に出る。岩井明愛・千怜の双子の姉妹もエントリーすれば楽しみだし、期待が膨らむ。