原英莉花が国内メジャー3つ引っ提げ米ツアー挑戦 お手本は古江彩佳の「メンタル操縦術」
【日本女子オープン】最終日
「どん底」からの復活劇に涙はなかった。
1日の日本女子オープン最終日(福井・芦原GC海コース=6528ヤード・パー72)。通算11アンダー首位発進の原英莉花(24)が68をマークし、通算15アンダーで3年ぶり2度目の頂点に立った。前回(2020年)はコロナ禍で無観客での優勝だったが、今年は豪快なショットで大ギャラリーを沸かせた。
5月に持病の腰痛が悪化してヘルニア摘出手術を受けた原は、8月の「北海道meijiカップ」からツアーに復帰。そこからわずか8試合目での復活劇を誰が予想できたか。2年ぶりのツアー通算5勝目は公式戦3勝目。ビッグゲームに強い「エリカ様」をファンに印象付けた。
「今大会は、腰にメスを入れたのが嘘のようにドライバーショットからパターまでほとんど隙がなかった。はまった時の強さが出ました」と、ツアー関係者がこう言う。
「今回は悪天候の初日に首位に1打差と好スタートを切り、名物の強い海風も吹かず、イメージ通りの高弾道のフェードで攻めることができた。久しぶりに、彼女本来のプレーを見せてくれた一方で、相変わらず気持ちのコントロールに課題がある。初日に出遅れたり、ここぞという時にミスをすると、気持ちを切り替えられずにズルズルいく。師匠のジャンボ(尾崎)と同じく、クラブに対する感性が鋭く、自分のイメージした球が打てないときもモチベーションが下がる。そうでなければ、とっくに2ケタ勝っています」